2009年8月19日水曜日

モンベル会長 辰野勇

自分たちが欲しいものを、作って売れ!
2009年8月17日放送

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モンベルとは
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・アウトドアスポーツ用品の総合企画、製造、販売
・売上高 280億(2009)
※登山関連のマーケットは500億
※起業当初はその2割の100億はいけると思った
・1975年辰野勇が2人の山仲間と創業
・安物のアクリル手袋をしていたために指が凍傷、切断寸前
→安全な登山用具を作りたいという思いから、モンベルを創業
・61店舗
・4000アイテム
・コンセプトは“Light & Fast”“Function is Beauty”

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モンベルの業界分析
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アドバンテージ・マトリクスにおける「特化型事業」の典型例

「特化型事業」の特徴
・競合上の戦略変数の多寡→多数
・優位性構築の可能性→大
・事業全体の規模と収益性に相関関係はない
・ある特定セグメントの中におけるシェアが収益性の決定要因となる
・やり方により儲かる
・特殊専門雑誌業界、計測機器業界、医薬品業界など(D.A.アーカー)
→雑誌不況にも関わらず「山と渓谷」、「将棋世界」などの雑誌は好調

・ユニクロなど規模追求型企業との直接競争は回避
・パタゴニア、ノースフェイスなどタウンユースと違って、フィールドユース


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モンベルの経営戦略
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① 市場選択(Where)
競争優位を築き、維持できるフィールドユースのアウトドア商品に特化
・アウトドア以外のテニスやゴルフには手を出さない
・既存アウトドアメーカーが競合

② 対顧客価値(What is different)
高機能性にとことんこだわる商品とアウトドアを熟知した
店員による接客サービスを顧客に提供
・核となる価値「高機能(軽量&迅速)」の実現を追求
・豊富なアウトドア知識持つ店員による接客サービスを提供

③ 価値の源泉(How)
社員が商品の機能性の実現追及に一丸となって能力を発揮する
組織構築/運営
・アウトドア経験があり、現場のニーズを熟知した人材を採用
・自ら考え、動く意識を高める組織設計


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感想
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学生時代バックパッカーだったので、モンベルの寝袋は愛用していました
コンパクトかつ保温性に優れるというバランスの良さで選んだと思います
周囲のバックパッカー仲間もモンベルを愛用していました。
恥ずかしながら、日本のメーカーだということを始めて知りました
もう寝袋を使うような旅は、残念ながらできないと思いますが

4 件のコメント:

  1. Passer-By the Way2009年8月29日 20:24

    前回に引き続き、またも録画に失敗し半分しか見ることができませんでした。意味なく落胆しています。

    さて、mont-bellに関しては人材の取ってき方が上手いなぁというのが第一印象でした。
    一般の企業はビジネスに関わるテーマに対しては素人である学生を新入社員として向かえるのに対して、mont-bellではその道の専門家を中途採用で引っ張ってきているようなものなのですから。
    しかも、自分の好きなことを仕事にできる上に、社内には同じ様な趣味を持つ同僚ばかり、あらゆる局面でシナジー効果が起きていそうです。
    この会社には、一度体験入社してみたいと思います(不可能ですが 笑)。どれだけ、社員が活き活きと楽しく仕事に取り組んでいるのか、人生を過ごしているのか、興味が湧いてなりません。もしかすると人生感、仕事感が変わってしまうかもしれないですよね。

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  2. Passer-By the Way さん毎回コメントありがとうございます。
    「社員をサーフィンに行かせよう」のパタゴニアなんかもやはりモンベルと同様のビジネスモデルですね。それとアウトドア用品ではありませんが、先日、「ガイアの夜明け」で紹介されていた、サーフリポートとマリンウェザーを提供をするサーフレジェンドなんかもこれに近いと思います(勤務時間中にサーフィンにいける)。
    確かにおっしゃる通り、社員の経歴はそれぞれ違えど、バックグランドは一緒なので、社員同士のベクトルとか合わせやすいですよね。阿吽の呼吸というか。
    本来、企業ってそうあるべきなのかなって思ったりもします。スピード感やクオリティを考えると。規模を追求し始めると、途端に様々な問題が発生しますからね。

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  3. エアシェイディ2009年8月31日 20:05

    顧客のニーズをいかに捉えるかに、企業は躍起になっていますが、自らがコンシューマとなれる業態は「自分が欲しい物を」の発想でいいのですね。
    BtoBの場合はどうなんでしょうか。
    会社にいても顧客のニーズが分からず、営業が足を運んで聞いてくるというのが王道とされていますが、本当にそうなんでしょうかと毎日営業しながら思います。

    顧客企業の人材を取り込んで、もしくは顧客に人材を送り込んで、の人事交流ができればWin×2になるんでしょうか。
    企業間の垣根って何なんだろうとか思ってきました。

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  4. エアシェイディさん、コメントありがとうございました。諸事情により、コメントの返信とブログの更新が遅れいていました。大変申し訳ありません。
    BtoBのお話、エアシェイディさんのおっしゃる通りだと思います。企業の垣根を取り払って、コラボレーションすることのメリットは多分にあるかと思います。ただ外部の人間だからこそ、顧客の気づかない潜在ニーズを発掘し、きめ細かく対応できるなどのメリットもあるのではないでしょうか?

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